
地下2Fにある「A」の展示風景
彫刻家・デザイナーとして国際的に活躍した五十嵐威暢(1944〜2025)の展覧会「A–Z Homage to Takenobu Igarashi」が、5月22日より心斎橋PARCO 14Fの「PARCO GALLERY OSAKA」にて開催。本展は昨年11月、札幌PARCO 50周年を記念して開催された展覧会を再構成した巡回展となる。1994年に彫刻家へ転身する以前の、グラフィックデザイナー時代のアルファベット作品を中心に紹介する。

展覧会の軸となるのはアルファベット26文字の作品群だ。AからZまで、多様な表情を持つ五十嵐のフォントが立体、グラフィック、写真などの表現で展示される。
五十嵐威暢がデザインした「五十嵐ロゴ」は、公式コーポレートロゴ(通称「ヒゲロゴ」)と並行して、PARCOのもうひとつの顔として長年愛されてきた。
もともとこのロゴが生まれたのは、1981年にオープンした渋谷PARCO PART3のためのサイン計画がきっかけだ。以来、各店舗のフロアサインなどに展開されてきたが、デザインされていたのはPARCOの6文字分のみだった。今回の展覧会にあわせて、五十嵐作品に内在するグリッドシステムや数学的比率などの構成原理を分析・解読し、A〜Zの全26文字と0〜19の数字が新たに制作された。五十嵐威暢美術館かぜのび クリエイティブディレクターの羽田麻子は「PARCOのPという文字から分析すると、高さや幅の比率が全部割り切れる数字で構成されているんです。そのルールを紐解いて、残りの文字を展開させました」と説明する。残念ながら五十嵐本人は完成を確認できないまま2025年2月に80歳で亡くなったが、「五十嵐ロゴ」としてこれからも使われ続けることになる。
